お部屋作りの基本は3色まで。迷った時の鉄板カラーコーディネートを教えます!
こんにちは。
インテリアコーディネーターの安達剛士です。
進学や就職、転勤などお引越しのシーズンになってきましたね。
お部屋づくりを一から始めるのって、楽しみでもあり、上手くいくか不安もあると思います。
また、新生活でなくても何となく今のお部屋に居心地の悪さを感じている方もいらっしゃるはず。
今回は、先日行ったホームステージングの様子の中から、手軽にお部屋のコーディネートに使えるコツをご紹介します。
※ホームステージングとは・・・
空き室や売却予定の住宅など、インテリアコーディネート撮影をすることでその物件が持つ魅力を最大限に引き出し、短期間で効果を得る手法のことをいいます。
基調となるカラーとは
部屋のテーマとなる「色」を決めることってとても大事です。過去にこちらの連載でも何度かテーマにしてきた「色」。
<過去記事「リフォーム実例・色を使った空間仕切り」>
お部屋を構成する色について、インテリア用語でこんな言葉があります。
⚫︎ベースカラー(基調色)・・・壁、床、天井などの大部分を占める色。
⚫︎アソートカラー(配合色)・・・カーテン、ラグ、ソファなど基調色の次に多くを占める色。
⚫︎アクセントカラー(強調色)・・・アートやクッションなど小面積に使われる色。
一般的に色は3色までに抑えるのが良いといわれます。これはファッションでも耳にしますね。
今回私がホームステージングを手掛けたお部屋は、空っぽだとこんな様子でした。
ベースカラーは白、茶(薄茶、こげ茶)です。
先程の定義に従って3色までと考えると、もう1色を何色にするかでお部屋の印象が大きく決まってしまいそう。かなりプレッシャーのかかる色選びです。
そんな悩んだときにおすすめの1色が、グレーまたはグリーンです。理由は季節に左右されにくいからです。夏に暑苦しい、冬に寒々しい色は、無意識のうちにストレスを引き起こすこともあります。いつ見てもフラットな印象を与える色をベースカラーまたはアソートカラーに置くことは、失敗しにくい色選びといえます。
今回は癒しの「グリーン」を選択
今回の部屋には「グリーンカラー」をチョイスしました。グリーンは私たちの身の回りにある木々など自然な色としてよく目にしますね。葉っぱ柄のファブリックやアートを目にするだけでも癒しにつながるなんて話もあります。
空間のインテリアとして植物の重要性も高まっている昨今、インテリアにもグリーンカラーを取り入れるとお部屋がぐっとコーディネートしやすくなります。お部屋にもともと備わっていることの多い茶系の色とも相性が良いです。
その他の部分にもグリーンカラーを散らばらせることで、写真のように色数は増やさず空間全体をまとめることができました。
また家具は、もともと部屋が持つベースカラーの茶色を含む、木の素材を基調としたものをセレクトしました。
ソファ、テーブルに共通して茶色が入るとこちらのイメージになり、まとまった印象が生まれます。
次に加えたのは、「ブラック」
対になるソファは黒を選びました。これにはキッチンのフードが濃い茶色であることが影響しています。黒に近い印象の色だったので、もし黒のソファでなかった場合は、キッチンのフードが浮いて目立っていたと思われます。ソファの黒は強い印象ですが、テーブルの脚の色も黒なので、空間全体としての色のバランスが調和されています。
一見主役の色にはなっていないですが、照明とステンレスラックなどのグレー系も、さりげなく空間の色味を整えてくれていることも分かります。
このように、同系色を空間にバランスよく配置するだけで、何となく収まりの良い印象を与えることができるのです。
一般的なお部屋には大体ハマる色味の組み合わせ
別の部屋でも同じ色味を用いてコーディネートしてみました。
チョイスしたアイテムは先程と違いますが、使っている色味が共通していることが分かります。
白、茶、緑、黒、グレーの組み合わせは、私が経験した中では鉄板ともいえるコーディネートです。
もちろん奇抜なカラーや色のバランスをあえて偏らせるなど、もうワンランク上の楽しみ方もありますが、まず大事なのは「何となく居心地が良い」空間をつくること。土台ができたお部屋に、ひとつひとつ吟味して選んだものを加えて変化を与えていく暮らしは、ずっと進化を愉しみ続けることのできる空間です。
こんな色味のコーディネート。参考にしてみていただけると嬉しいです。
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